「和室」と言えば障子、鴨居、長押、欄間、畳、床の間、床柱、書院、etc. が思い浮かぶでしょう。
ここでは「障子」にスポットライトを当ててご紹介したいと思います。
障子と言えば「内障子」、でも和室の出入口建具に「障子戸」を使用した例をご紹介したいと思います。
こちらは普遍的な組子障子ですが、浮かんだように渡した繊細な細見付けの鴨居を、更に線の細い金属で吊った、とても軽やかな出入口です。鴨居の上部は空の欄間(らんま)とし、空気の流れを促進する役目を担っています。また夜、室内の照明を灯し障子を閉めると、和室全体が大きな和紙の照明器具のように働いて、ホールを明るくもしてくれます。一石で三鳥得られた感じです。
組子の両側に和紙を貼った太鼓張りには風情があるとともに断熱性能の上がり、一挙両得です。
組子の片側に和紙を貼り室内側を組子にすると、部屋の内・外で違った面持ちを楽しめます。
そんな太鼓張り障子で次に挙げる例は、ぼんやりと障子紙の後ろに透けてみえる木組みの格子の“調子”を変えた、とても奥ゆかしいお洒落を追求した写真です。厳かな和室でありながらリズム感が出ており躍動的で若々しさが加わっているように見えますね。
最後にご紹介するのはひときわ変わった雰囲気を出している紙無し障子組子の引戸です。
極めて繊細に設計していて、線の細さは約3mm、透け感が絶妙です。
スペースのゆとりがあればぜひ奥座敷様の離れの和室を小さく作ってみてはいかがでしょうか?そこはまるで異空間。もったいないような、素敵で欲しいような、有りか無しかが悩ましい選択ですね!
KADeL akiyama
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