住宅にとって窓は必要不可欠です。
光を取り込み、風を取り込み、心地良い住環境を整えるだけではなく、生活を豊かにする装置としての窓。
私たち設計者は、住宅を設計するときには間取り構成を考えます。さらにはそれぞれのお部屋にある窓の大きさや配置も設計します。
窓には光や風を住宅内部に取り込むという大事な役割があるので、方位や近隣住宅の位置、お隣さんの窓の有無等から、日当たりが良く風通しも良い窓の位置を徹底的に考えます。
近隣周辺環境を読み取りその敷地やプランに最適な開口部計画を行うこと、これは私たちKADeLの設計理念でもあるパッシブデザインの根幹になる部分です。
そして私たち設計者はお部屋の窓からなにが見えるのか、その窓からなにを見て欲しいのか、それによってどれほど生活が豊かになるのかを知っています。
そんなことを考えながら日々プランニングをしていますが、今回はそんな窓から見える風景や生活に潤いを与える設計事例をご紹介いたします。
もとからある風景を取り込む
緑豊かな立地であればその景色を住空間に積極的に取り込みたいです。いつも見慣れた風景もリビングから眺めるとまた違った印象になります。
絶景を取り込む
小高い丘の上などの住宅は、景色を独り占めできる絶景を住空間に取り込むことが可能です。時間や季節で景色が変わるので毎日眺めていても飽きないです。
周囲の家並みを取り込む
近隣の綺麗な街並みや家並みを窓で切り取ります。遠くに見える山並みや道路向かいに建っている洋風の赤い屋根のお家が見えるだけで、ゆったりとした異国情緒を感じることができます。
庭の風景を取り込む
敷地に余裕があればリビングと一体のお庭をつくって、お庭の風景を住宅内部へ取り込みます。大きな窓によってお庭とLDKを一体化させます。お庭でBBQをしたり水遊びをしたりワンちゃんを走らせてあげたり、それをお家の中から見守ることができます。見た目だけではなく実用的でありながら日々の生活を愉しくしてくれます。
中庭の風景を取り込む
大きな敷地や周りに素敵な風景がなくても、中庭をつくる事で景色を愉しむ事ができます。中庭を設けることで、外から家の中を覗かれる心配がなく防犯上も安心な住空間をつくることが可能です。住宅密集地でも有効な設計手法で、光が入りにくい立地条件でも家の中に自然光や風、風景を取り込むことが可能です。
いかがでしたか。
最近は、耐震性や断熱性を向上させるために窓を必要最小限に抑える住宅設計も多いですが、私たちは窓が本来持っている「日々の生活を豊かにする装置」としての役割を考えながら、耐震性や断熱性を損なうことなく心豊かになる住宅を設計しています。
ではまた。
KADeL 西尾真一
関西 大阪 注文住宅 建築設計