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【住宅の豆知識】地震対策、耐震、構造のお話 其の一
公開日
2024-3-5 09:00

地震対策、耐震、構造のお話 其の一

 

令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、

被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

また、被災者の救済と被災地の復興支援のために尽力されている方々に深く敬意を表します。

相次ぐ余震と寒さの中、現在も非常に厳しい状況が続いておられる事と存じます。

皆様の安全と一日も早い復興をお祈りいたします。

 

「大きな窓や吹抜けがあって開放感のある心地良い住空間」と「地震に強いお家」

このふたつを両立させるために、私たちKADeLがどのような事を考えてお家づくりをしているか

というお話をしていきたいと思います。

 

 

そもそも耐震とは、単純に言うと壁の量で建物の強さを評価するものです。

そのため窓をなるべく小さく少なくして、その分壁を沢山増やせば、案外簡単に耐震等級を上げることはできます。

 

 

しかしながら熊本地震後に日本経済新聞などでも書かれていたように、大きな余震が続く場合は

「耐震等級の高い家=地震に強い家」ではないという考察もあり、耐震性能を上げるだけでは

本当に地震に強いお家ができるとは言えなくなっています。

そして耐震等級に頼るだけでなく、あらゆる角度から本当に地震に強いお家づくりができるような

基準にシフトする必要性が問われており、大学教授や構造の専門家からも様々な研究結果が発表されています。

 

 

 

KADeLでも地震に強いお家づくりのために、「一体打ベタ基礎工法」「正方形枡組剛床工法」「減震対策」

「防震対策」「オイルダンパーによる制震工法」等を活用した「ハイブリッド木造軸組工法」、

「ウォールスタットによる耐震性能の見える化※オプション対応」等、先進の建築技術を活用しながら、

様々な角度から地震に強いお家づくりに取り組んでいます。

 

今回はその中でも、地震に強いお家づくりには欠かせない、設計上のポイントのひとつである

「バランスの良い壁配置」を取り上げたいと思います。

 

地震に強い家にするには壁量の検討はもちろん必要ですが、建物全体で大きな地震に耐えられるように

耐力壁の配置を考える事がとても重要です。建物の形状や耐震等級にかかわらず、

壁の配置バランスが悪いと地震の時に壁の耐震性能が計算通りに発揮できず、地震に抵抗する力が弱くなったり、

建物に想定以上のダメージが残ってしまいます。壁バランスの観点で耐震を考えた時には、

必ずしも「壁が多い=強い」とも言えないのです。

 

 

 

実際にお家を建てる前には、私たち設計者、大工棟梁、プレカット専門業者、現場監督の4者で、

あらためて壁のバランスチェックを行うとともに、耐力壁が最大限に効果を発揮するための制震ダンパーの配置検討、

それにまつわる木組みの妥当性の確認、建物の荷重を効果的に地盤面へ伝達する基礎形状の確認等を行っています。

そうすることで窓が大きくても、吹抜けがあっても、大きなリビングでも、地震時の力を建物全体に効率良く伝達したり

逃がしたりしながら、建物全体で大きな揺れに耐えることができて、構造躯体へのダメージを極限まで減らす事ができる、

机上の数字だけではない本当に地震に強いお家ができていくのです。

そう信じて、私たちは今日も図面を書きながら検討を重ねています。

木造って本当に奥が深いです。

次回に続きます。

 

KADeL 西尾真一

関西 大阪 注文住宅 建築設計