皆さんはリノベーションという言葉、そしてリフォームとの違いをご存じですか?
どちらも既存の住宅に手を加えてより良い住環境に整える事を目的としていますが、リノベーションとリフォームは実は似ている様で工事の内容や目的が異なります。
今回はリノベーションとはどのような工事を指すかをご紹介いたします。
リノベーションとリフォームの違い
国土交通省がリノベーションとリフォームの定義を下記のように出しています。
・リノベーション:新築時の住まいを超えた『違う次元に改修』する。生活の質の向上。
・リフォーム:新築時の住まいに『近づくように復元』する。古いものを新しく。壊れたものを直す。
リノベーションとは老朽化された部分を修繕・改修するだけでなく、新築時よりも優れたデザイン性や機能性(構造・断熱等)を付与させることで住まいを再構築し、新たな価値をプラスする事を目的としています。
例えば電気やガス、水周りの部分など築年数が経つと老朽化が進み使いづらくなってしまう事がありますが、リノベーションにより美しいデザインに変えながら最新の設備機器の導入により使い勝手を向上させることが可能になります。
リノベーションのメリット
1 自由度の高いデザイン
スケルトン(骨組み)の状態から改修を行うことができるので、デザインを大幅に変更することができます。暮らしのスタイルに合わせて変えることができるので、デザインにこだわりをお持ちの方や長く住み続けたい方におすすめです。
2 機能面の向上
老朽化した住設備や住空間をより使いやすい高機能なものに更新する事が可能なので、暮らしやすさを追求することができます。小さい子どもとの生活、子供が独立した後の夫婦二人での生活、年を重ねて高齢になった時の生活、その時その時でご自身のライフスタイルや身体に適した更新ができるのもリノベーションのメリットです。
3 資産価値を高める
新築と比較すると中古住宅はコストを抑えて購入することができ、購入後も価格の落ち方は緩やかな場合が多いです。そのような中古住宅にリノベーションを行うことによって、デザイン性や機能面を高めることができるので価値を高めることができ、次の世代へも引き継ぎ続けることができます。
4 耐震性や断熱性の向上が可能
スケルトンの状態から改修を行う場合は、構造躯体に耐震補強を施したり制振装置を追加する事で「地震に強い住まい」にする事や、断熱材を新たに施工する事で断熱性や気密性を高め「夏は涼しく、冬は暖かい住まい」したり、住宅の性能を飛躍的に上げる事も可能です。
リノベーションのデメリット
リノベーションにはデメリットもあります。
1 入居まで時間がかかる
リノベーションの工事は一般的にリフォームよりも時間がかかります。工事規模や内容にもよりますが、工事開始から住めるようになるまで数ヶ月〜長いと1年以上かかってしまうことがあるので、すぐに住みたいという方にはおすすめはできません。
2 コストがかかる
デザイン性や機能性に付加価値を持たせて改修するので、時間と同じくコストもリフォームより多く掛かります。しかし新築住宅よりはコストを抑える事が可能な場合が多いため、自分の住みたいエリアや住空間、コスト面や工期などを総合的に判断しながら検討しましょう。
3 ローンの検討をする必要がある
リノベーションを行う場合のローンは「リフォームローン」と「住宅ローン」の2種類あります。それぞれのローンの特徴を理解して、営業担当者に確認しながら進めましょう。
いかがでしたか。
次回はリノベーションをするときの具体的な流れについてご説明いたします。
ではまた。
KADeL 西尾真一
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