<設計者コメント>
高台の変形地という特性を活かした、木造2階建ての住宅です。
計画当初は既存建物が残っており、その窓から望む眺望がとても印象的でした。そこで、この景色を日々の暮らしの中で穏やかに楽しんでいただけるよう、景観と住空間との関係性や連続性を大切にしながら設計を進めました。
ご主人・奥様ともに海外ご出身であり、その生活スタイルや文化的背景を住まいに反映するプロセスは、私にとっても新鮮で、とても楽しい時間でした。
料理を本格的に楽しまれるご主人からは、パントリー内に若鳥を丸ごと調理できるグリルを置くためのスペースのご希望をいただきました。また、お二人にはバスタブに浸かる習慣がないため浴室は設けず、代わりにシャワーブースを各フロアに配置(1階は共用部、2階は寝室からのダイレクトアクセス)するなど、お二人ならではの暮らし方を計画へ落とし込みました。
図面最終段階では、既存建物の中で実際に景色を確かめながら、窓の位置や大きさを細かく調整し、より心地良い眺めが楽しめるよう検証を重ねました。
結果として、敷地のもつ魅力を最大限に活かし、眺望を暮らしの質へと転換する設計意図を住まいとして素直に表現できたのではないかと感じています。




