<設計者コメント>
「家でゴロゴロとしながら本を読んでいる時に、家の横の路地を歩く猫が地窓から見えたら素敵ですよね。そんな家に住みたいです。」
初めてお会いした時にお施主様が仰った、施主様の感性を表す印象深い言葉です。
間取りや空間構成、素材、風合い、色彩、照明計画、外観意匠、内装の全ては、この感性に基づいて選定・決定しています。
大きな木の幹をイメージした丸柱を中心に、リビングやダイニングの概念を無くした空間構成にしており、ご飯を食べたり本を読んだりテレビを見たりゴロゴロしたり、これらの行為を限定する家具や要素はなるべく取りのぞきながら、施主様がその時の気分に応じて好きな場所で好きな事を愉しめるようにしています。
外観意匠の特徴にもなっている2階の大きな出窓からは、宇治川、桂川、木津川の三川合流に程近い桂川の堤防沿いに植えられた桜並木を望むことができ、川沿いならではの四季折々の風景や香りが楽しめます。
窓に差し込む陽光、風にそよぐ木々の音、ゆっくりと動く雲、川沿いを散歩する人、刻々と移ろう季節や時間の変化を五感で感じることができる家、そんな家になるように設計しました。