WOODONE 空間デザインアワード 2023
最優秀賞/伊東豊雄賞 受賞
まずは大きな設備投資や維持コストをかけることを避けて、自然エネルギーの活用を目指し、古からの知恵とテクノロジーを注ぐパッシブ設計とした。
3つの庭を設け、フルフラットに居住空間と庭がつながる設計とし、屋内・屋外空間すべてを連続させた。外へ出やすく全天候型で活動量も自然と増える。植栽をふんだんに配し心理的にも落ち着きがある。アクティブなウッドデッキの庭・アウトドアダイニングができる庭・静寂な石の庭、それらが彩る豊かさがこの家の最大の魅力である。
年老いた時に寝室として使える和室や水回り・LDK・適切な収納の全てを1階に配置し、1階で生活完結できるようにした。外からのアクセスは階段を無くしてスロープとし、框の段差も10cmと低くして車イスにも対応できている。サステナブルな2階のレイアウトも手伝って3世代が住み継げる息の長い住宅となっている。リモートワークは2Fセカンドリビングや和室が可能だ。
受賞の総評
この住宅の完成度の高さには驚きました。各部分の収まりの美しさ、素材の選択、屋根付き屋外空間の使いやすさ、パッシブ設計の合理性などすべてに亘っての十分な検討がなされ、美しく住みやすい住宅が実現されているように感じました。
建築家・伊東豊雄氏 プロフィール
1941年生まれ。主な作品に「せんだいメディアテーク」、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、「台中国家歌劇院(台湾)」など。ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、プリツカー建築賞など受賞。東日本大震災や熊本地震の被災地で住民の憩いの場、「みんなの家」の建設を推進している(2017年末までに計110軒近くが 完成)。
■四賞 受賞
WOODONE空間デザインアワード・23 最優秀賞/伊東豊雄賞
2023 K-P GRAND PRIX AWARD 最優秀賞受賞
ARCHITECTURAL DESIGAN AWARD・23 特別賞
LIXIL MEMBERS CONTEST・23 関西地域優秀賞