<設計者コメント>
緩やかな丘になった裏庭の借景をいかに建物内に引き込むかを考え、そのために長く懐の深い土庇と縁側を用いた構成としています。LDKの下り天井から外まで繋がる大きな土庇は四季を通じた太陽の角度を綿密に計算しながら深さや角度を決定しており、夏は光を遮断し、冬は奥にまで光が届くように設計しています。日中はとても明るく、電気をつける必要がありません。
裏庭を借景に面して大きな窓があり、開放的なLDKとしました。
ダイニングテーブルと一体になったオープンなキッチンは配膳もしやすく、後片付けも簡単。キッチンの裏の一面の壁と、階段下に収納が多くあることでスッキリを生活ができます。
また、縁側で遊ぶ子どもの様子が家の中から見えるので安心です。夏はビニールプールなどで遊ぶこともできます。
和室は縁なしの畳に蒲芯(ガマシン)張りの天井、縁の借景を切り取る地窓が印象的です。縁側で、食事や夕涼みをしたりするととても四季を味方につけた繊細な家としました。