LIXIL MEMBERS CONTEST 2022
新築部門 敢闘賞受賞
<設計者コメント>
傾斜地という土地の個性をどれだけ活かしきれるかと、裏にある池とどのように一体感・連続性のある空間を作るかというところが一番の大きなポイントでした。
あまり大きな建物を建てられない、圧迫感を出してはいけないなど法的な制限の厳しいエリアでしたが、その中で周囲との景観調和を図りながら、施主様のご要望である最大限のボリュームを検討しました。この敷地は元々傾斜地でしたので、斜面を利用して地下室を作り、裏の庭と池の眺望をより多くの空間で楽しめるようにしました。
LDKは40帖以上の大空間で、全て吹き抜けとしました。これは木造軸組住宅の中でも最大級のスパンを実現しています。2階の渡り廊下が構造的な補強となっていますが、単に補強で設けるのではなく、大開口のガラスを眺望方向に連続させて、渡り廊下も歩くだけで楽しくなるような形にしました。
あとは、こんなに広い外に開けた庭だけでなく、玄関入った時にも中庭があるのが特徴的です。中庭の上部は屋根が丸くくりぬかれていて、空が見えるようになっています。
施主様の子供のころからのマイホームに対する夢を全て実現するべく、細部までとことんこだわりの詰まった住まいとなりました。